ごあんない
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溝の口の飲み屋のテレビで藤井隆が神木隆之介くんに抱きついているのを見て、なぜかムラムラしてしまい、妖怪大戦争の見たい度がアップした。
もちろん加藤保憲が好きなので当然行くつもりだったのだけれど、行かなければいけない理由がひとつ増えてしまった。 そのとき一緒に酒を飲んでいた代ゼミくんと、その後の番組には目もくれず「神木くんはすでに発毛しているのか?」「精通は迎えているのか?」「指でおちんちんを弾いてみたい」「つま弾きたい」などと熱く語り合った。このタイミングでは、代ゼミくんは試写に行ってる。俺は詳しいことを何も知らない。 そしたら店員に「閉めるからもう帰れよ」というようなことをやさしく言われた。 全体的には、こう思った。 こんなバカ映画の企画によくぞGOサインを出したな、とか、これぞ夏休み映画だろう、とか、これこそがエンターテインメントなんじゃないのか? とか、いろいろ思った。 ストーリーを追うだけじゃなくて、いろんなアイディアを詰めこむのが劇場で公開する楽しい映画のあるべき姿であってほしいので、そういう意味で満足できた。 例はあえて挙げませんが、ひとつひとつのアイディアがくだらなすぎる。 ワイヤーアクションとか、模型とか、馬鹿馬鹿しい破壊とか、怪獣映画のおやくそくとか、栗山とか、タランティーノが好きそうなものがぎっしり詰めこまれている。 東京も壊滅するが、最後の水木大先生のセリフで、なんだか世の中のいろんなことを、形而上の何かを、この映画のストーリーの一面ですらぶっ壊すカタルシスのほうが上回った。しげるグレート。 むしろでっかい映画会社の安易な正月大作を駆逐して、このくらい頭がおかしい映画ばっかりになってほしい。 監督と脚本が偉い。そして、そういうのに出演する栗山は偉い。適当なことを言っただけだろうなあと思うんだけど出資者を言いくるめたという点でプロデュースチームも偉い。ネームバリューのあるひとじゃないとできないことがあるので、ネームバリューのあるひとはなるべく変なことをする責任があると思った。 夏休み映画としては、こう思った。 妖怪大戦争は、神木くんに第二次性徴を呼びこむための映画だと思った。 スタッフやキャスト、全員が一致団結して、少年の成長を見守っている感じがしたんだよ。 たとえば神木くんに半ズボンを着用せしめ、ふとももをあらわにさせるという恐ろしくもあやしいアイディアは、宮部先生が言い出したのではないか、とか。 聖剣の動くとおりに従って戦うのは自分の思い通りにならない男性器の暗喩である、とか。 映画の撮影中に誕生日を迎えたキャストのお祝いをみんなでしたりするじゃん、俺の妄想なんだけど、神木くんは撮影中にチン毛が生えて、それをみんなでお祝いしたはずなんだよね。だってもし俺が撮影現場にいたら、毎日「毛、生えた?」「今日は生えた?」「明日生えそう?」って神木くんに聞くもん。ちょっともじもじする日があったら、その日は赤飯ですよ。 劇場には嬉しいことに、小学生や小学生未満のキッズがたくさんいて、順当に神木くんに感情移入したことと思うので、きっとその夜夢精したに違いない。 こんなふうに下品に書いてるけど、宮崎アニメのエロ成分より上質なメタファーだと思うので、キッズに見せることをためらう必要はないと思うよ。宮崎アニメのエロ成分について否定したがる女どもをいじめたくてしかたがないのだ、俺は。 あー、宮崎アニメと比較ついでに言うならば、西洋の童話のエロさと日本の妖怪のエロさの関係に近いかもしらん。 妖怪コンテンツとしては、こう思った。 パンフ中央の見開きで、右上の神ン野悪五郎のところに京極が以下のように述べている。 「妖怪を見たかったら無理に見るしかない」という水木さんの名言通りの映画になりました。(略)実はこれがキモ。映画冒頭の「真っ白な嘘」とつなげて考えると、表面的には映画そのものがぶち壊れるのだが、そのあとに残るものこそがメッセージの本質。 しげるがそんなことを公言しているとは知らなかった。しげるグレート。 嘘をつくとか、ひとりで山へ行くとか、「やっちゃいけないよ」っていう行為がもりだくさんなので、そういうところはキッズが楽しめるポイントだと思う。 そんで、そういう禁忌っていうほどでもないけど、「親や周囲から言いつけられていること」があると、そこには妖怪的なものが顔を出す余地があると思うのね。 そういうのを意識しなくなるのが大人の階段のぼるってことで、そういう理由で大人は制約から自由なので、純粋に妖怪を見られなくなるのね。あとは水木方式で見るしかないのよ。 パンフ買ったので小さなつっこみ。 主人公の部屋の本棚に、スラムダンク、それいけズッコケ三人組、ブレイブストーリーなどが置いてある。宮部先生はおちゃめですね。両親の離婚という設定だけど、南果歩が買い与えたのか? 少年が冒険する宮部色、加藤という魔人を創造した荒俣色が、それぞれあった。京極色は、バカらしいところかなあ。 そして根源は、しげる色。 その他。 神木くんと添い寝したいなーとか思わないでもなかったけど、毛が生えてしまったのならべつにどうでもいいや。 頭にくっつけるスネコスリのぬいぐるみがほしい。全然かわいくないのでほしい。 俺は主人公に感情移入するものと決めてかかっていたのに、気づけばすっかり大人代表で妖怪が見えて大喜びする宮迫の視点になってて、そこで泣けた。しかも戦争だっていうのは宮迫の勘違いだしね。ただの盆踊りだしね。しかもそのあと子供にまんまとだまされてるしね。 「妖怪大戦争だぁー!」っていうセリフには、妖怪を見ることができた歓喜の感情が含まれているのね。妖怪を見るっていう現象には、そういう心理がはたらくのね。 だからどっちかっていうと「昔見たあの映画の元祖妖怪大戦争だぁー!」っていう意味なんだよきっと宮迫のあのセリフは。そして、むしろ小学生のついた嘘にはまんまと騙されたフリをするのが宮迫の気持ちであり、宮迫に感情移入してしまった俺の気持ちなんだ。 子供に嘘をつかれて、そのことで、それがどんな性質の嘘なのか? によって、その子の成長を知るっていう、そういう映画。 そこで泣ける俺はすばらしいので、みんなは俺のことを好きになるべきだと思う。
by exitemegane
| 2005-08-10 18:27
| レビュー
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